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【令和8年度診療報酬改定】情報通信機器を用いた医学管理・療養指導の見直しを徹底解説|外来栄養食事指導料・在宅振戦等刺激装置治療指導管理料・在宅療養指導料
令和8年度 診療報酬改定 オンライン診療 その③

【情報通信機器を用いた医学管理・療養指導の見直し】
外来栄養食事指導料の追加的指導新設・
在宅振戦等刺激装置治療指導管理料と
在宅療養指導料のオンライン対応を徹底解説

外来栄養食事指導料に情報通信機器・電話による追加的指導(50点/45点)を新設。在宅振戦等刺激装置治療指導管理料にオンライン対応(705点)、プログラム医療機器等指導管理料にオンライン対応(78点)を新設。在宅療養指導料に情報通信機器を用いた2回目以降の指導(148点)を新設。

公開日:2026年2月25日 | 辻本公認会計士事務所(医療機関専門・全国対応)

【出典・免責事項】本記事は、2026年2月13日に中央社会保険医療協議会(中医協)が厚生労働大臣に答申した令和8年度診療報酬改定の内容に基づいて作成しています。正式な告示・通知は今後公布される予定です。内容には細心の留意を払っておりますが、記載の内容をもとに生じたあらゆる損害に関して、一切の責任を負いません。

令和8年度診療報酬改定では、オンライン診療の推進に関連して、情報通信機器を用いた医学管理・療養指導についても複数の見直しが行われます。
本記事では、①外来栄養食事指導料における情報通信機器・電話による追加的指導の新設②在宅振戦等刺激装置治療指導管理料及びプログラム医療機器等指導管理料のオンライン対応の新設③在宅療養指導料における情報通信機器を用いた指導の新設について解説します。

【連載】令和8年度改定・オンライン診療の見直し

1. 改定の全体像:3つの見直し項目

令和8年度改定では、情報通信機器を用いた医学管理・療養指導について、以下の3つの見直しが行われました。いずれも、対面と情報通信機器を組み合わせた診療・指導の推進を図るものです。

【今回の見直し項目】

① 外来栄養食事指導料の見直し
情報通信機器又は電話による追加的な指導の区分を新設
② 情報通信機器を用いた医学管理等の評価の新設
在宅振戦等刺激装置治療指導管理料(DBS遠隔プログラミング対応)とプログラム医療機器等指導管理料にオンライン対応を新設
③ 在宅療養指導料の見直し
在宅自己注射指導管理料算定患者及び退院1月以内の慢性心不全患者について、2回目以降の指導に情報通信機器を用いた場合の評価を新設

2. 変更点①:外来栄養食事指導料の見直し

【改定の趣旨】

情報通信機器等を用いた外来栄養食事指導を推進する観点から、外来栄養食事指導料について、情報通信機器又は電話による指導の評価を見直すとともに、情報通信機器による指導のみでも算定を可能とする要件の明確化を図る。

2-1. 追加的な指導区分の新設(50点・45点)

外来栄養食事指導料の2回目以降に、情報通信機器又は電話を活用して追加的な指導を行った場合の区分が新設されました。

区分現行改定後
外来栄養食事指導料1(自院の管理栄養士)
初回(対面)260点260点
初回(情報通信機器)235点235点
2回目以降(対面)200点200点
2回目以降(情報通信機器)180点180点
2回目以降(追加的な指導)(規定なし)50点(新設)
外来栄養食事指導料2(外部の管理栄養士)
初回(対面)250点250点
初回(情報通信機器)225点225点
2回目以降(対面)190点190点
2回目以降(情報通信機器)170点170点
2回目以降(追加的な指導)(規定なし)45点(新設)

追加的な指導の算定要件

【追加的な指導の算定ルール】

手段:情報通信機器又は電話による指導
前提:初回の指導(対面又は情報通信機器)を実施済みであること
頻度:月1回に限り算定
指導時間:必要な指導が行われれば、指導時間は問わない

【算定上の注意点】

追加的な指導(50点・45点)は、2回目以降の対面(200点・190点)又は情報通信機器による指導(180点・170点)を算定した同一月には算定できません

2-2. 指導計画の要件明確化

情報通信機器による指導の実施に当たっての指導計画の作成要件が明確化されました。

項目現行改定後
指導計画の作成事前に対面による指導と情報通信機器等による指導を組み合わせた指導計画を作成事前に対面若しくは情報通信機器のいずれかによる指導計画又は対面と情報通信機器を組み合わせた指導計画を作成
外来受診日の取扱い外来受診した場合は必ず対面にて指導を行うこと外来受診と同日に外来栄養食事指導を実施する場合は必ず対面にて指導を行うこと

現行では対面と情報通信機器を「組み合わせた」指導計画のみが想定されていましたが、改定後は情報通信機器のみによる指導計画でも算定可能であることが明確化されました。

また、外来受診日の取扱いについても、「受診した場合」から「受診と同日に栄養食事指導を実施する場合」と限定され、外来受診日であっても指導自体を別日に実施する場合は情報通信機器の活用が可能であることが読み取れます。

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3. 変更点②:情報通信機器を用いた医学管理等の評価の新設

在宅振戦等刺激装置治療指導管理料(DBS関連)及びプログラム医療機器等指導管理料について、情報通信機器を用いた場合の評価が新設されました。

3-1. 在宅振戦等刺激装置治療指導管理料のオンライン対応(705点)

【改定の趣旨】

情報通信機器を用いた診療における不随意運動症に対する脳深部刺激療法(DBS)の有用性や、「脳深部刺激療法(DBS)における遠隔プログラミングの手引き」を踏まえ、情報通信機器を用いた場合の在宅振戦等刺激装置治療指導管理料について、新たな評価を行う。

【在宅振戦等刺激装置治療指導管理料 注3 情報通信機器を用いた場合】

点数:705点(所定点数に代えて算定)
施設基準:情報通信機器を用いた診療を行うにつき十分な体制が整備されていること

3-2. プログラム医療機器等指導管理料のオンライン対応(78点)

【改定の趣旨】

プログラム医療機器等指導管理料が併算定できるニコチン依存症管理料や生活習慣病管理料(Ⅱ)に情報通信機器を用いた場合の規定があることを踏まえ、プログラム医療機器等指導管理料に情報通信機器を用いた場合の規定を設ける。

【プログラム医療機器等指導管理料 注3 情報通信機器を用いた場合】

点数:78点(所定点数に代えて算定)
施設基準:情報通信機器を用いた診療を行うにつき十分な体制が整備されていること

【施設基準の追加に注意】

オンライン診療を行う場合のプログラム医療機器等指導管理料の施設基準は、現行の「注1の施設基準(プログラム医療機器等の指導管理を行うにつき十分な体制が整備されていること)」に加えて、「注3の施設基準(情報通信機器を用いた診療を行うにつき十分な体制が整備されていること)」が新たに追加されます。

4. 変更点③:在宅療養指導料の見直し

【改定の趣旨】

情報通信機器を用いた療養指導について、対面と組み合わせた実施を適切に推進することにより、患者のセルフケア支援の充実や負担軽減を図る観点から、在宅療養指導料の算定対象者のうち、在宅自己注射指導管理料を算定している患者及び慢性心不全の患者に係る要件を見直す。

4-1. 情報通信機器を用いた指導の新設(148点)

在宅療養指導料について、従来の一律170点の体系から、初回と2回目以降を区分し、2回目以降に情報通信機器を用いた場合の評価が新設されました。

区分現行改定後
在宅療養指導料170点(初回・2回目以降に区分)
 イ 初回(対面)170点
 ロ(1) 2回目以降(対面)170点
 ロ(2) 2回目以降(情報通信機器を用いた場合)(規定なし)148点(新設)

対面による初回指導の点数(170点)及び2回目以降の対面指導の点数(170点)は変更ありません。2回目以降に情報通信機器を用いた場合に148点で算定できるようになりました。

4-2. 対象患者と算定要件

情報通信機器を用いた在宅療養指導料(148点)の対象患者は限定されている点に注意が必要です。

【情報通信機器を用いた在宅療養指導料(ロ(2) 148点)の対象】

1在宅自己注射指導管理料(C101)を算定している患者
2退院後1月以内の慢性心不全の患者

【対象外となる患者に注意】

在宅療養指導料の対象患者全体には「在宅療養指導管理料の各区分に掲げる指導管理料を算定している患者」や「器具を装着しておりその管理に配慮を必要とする患者」も含まれますが、情報通信機器を用いた場合(148点)の対象は在宅自己注射の患者と退院後の慢性心不全患者に限定されている点に留意が必要です。

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5. 改定内容の全体比較(現行 vs 改定後)

項目現行改定後
外来栄養食事指導料 関連
追加的な指導(指導料1)(規定なし)新設 50点(月1回)
追加的な指導(指導料2)(規定なし)新設 45点(月1回)
指導計画の要件対面と情報通信機器等による指導を組み合わせた計画情報通信機器による指導計画も可と明確化
情報通信機器を用いた医学管理等 関連
在宅振戦等刺激装置治療指導管理料
(オンライン対応)
(規定なし)新設 705点
プログラム医療機器等指導管理料
(オンライン対応)
(規定なし)新設 78点
在宅療養指導料 関連
点数体系一律170点初回170点・2回目以降170点/148点に区分
情報通信機器を用いた指導(規定なし)新設 148点(対象:自己注射・慢性心不全)

6. まとめ

【改定のポイント一覧】

  1. 外来栄養食事指導料に追加的な指導区分を新設:情報通信機器又は電話による2回目以降の追加的な指導として50点(指導料1)・45点(指導料2)を新設。月1回、通常の2回目以降の指導と同一月には算定不可
  2. 指導計画の要件を明確化:情報通信機器のみによる指導計画でも算定可能に
  3. 在宅振戦等刺激装置治療指導管理料のオンライン対応を新設(705点):DBS遠隔プログラミングの手引きを踏まえ、情報通信機器による指導管理を評価
  4. プログラム医療機器等指導管理料のオンライン対応を新設(78点):併算定可能なニコチン依存症管理料等と規定をそろえる
  5. 在宅療養指導料に情報通信機器対応を新設(148点):在宅自己注射患者と退院後の慢性心不全患者を対象に、2回目以降の指導でオンライン活用が可能

今回の改定は、情報通信機器を活用した柔軟な指導体制を評価に取り入れたものです。

今後の改定動向も反映し、オンライン診療対応に向けて業務フローの見直しを計画的に進めることが重要となります。

その他の令和8年度診療報酬改定項目の解説はこちら

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